この中で、利用者に喜ばれる景品をいかにして考え出すかも決して忘れてはならない重要戦略の一つだった。

銀行の景品というとティッシュ・ペーパーというイメージがあり、あまりたいしたものではないと思われがちだ。 しかし、実際には銀行の景品には、役に立たない、センスがないなど、いろいろ批判はあるものの貯金箱、印鑑入れ、竹踏み、ホワイトボードなど結構いろいろなものがあるのだ。
米国では景品に何と、飛行機を付ける銀行があったらしい。 わが国ではさすがにそこまではいかないが、最近、ある金融機関が懸賞金付定期預金を発売した。
法律上はこの懸賞金も景品の一種だとみなされる。 低金利が続くなか、うまく懸賞金が当たれば、実質50%以上の利回りになるところが多くの預金者にとって極めて魅力的だったのだろう。
この商品は発売直後から爆発的な人気を呼んだ。 これを見た他の金融機関が、われもわれもと同じような商品を売出し、懸賞金付定期はあっという間に全国に広がった。
預金金利の完全自由化時代が到来した時、多くの人達はいよいよ各金融機関が競って高い金利をつける時代がやって来たと期待したかもしれない。 しかし、残念ながら折からの低金利で、当分の間、金利での競争は期待薄だ。
金融機関の商品開発担当者は、まさに、賞品開発担当者になりかねない。 規制金利時代には、公定歩合がいつどのように変更されるかは銀行の一大事であり、中央銀行の出すシグナルを見落とすまいと担当者は目を凝らしていた。
むろん今でも政策金利の変更は最も重大な関心事だが、自由金利のもとでは長短市場金利の変動はこれと同等以上の重みをもつ。

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